世間で使われる「UX」という言葉は様々な意味で使用されます。
「UI」と混同しているものや本来の定義よりも狭い意味で使われていることも少なくありません。
この記事では、UXの定義やUIとの違いについて分かりやすく解説します。
UXとは?
まず、最初にUXとは何かについて説明します。
UXとは、「ユーザエクスペリエンス」の略で製品やサービスの使用前後を含めたユーザー体験価値のことです。
例えば、以下はすべてUXに該当します。
・使用前に、広告やパッケージなどから製品を使った時のことを想像し、ワクワクする体験
・実際に製品を使ってみて、使いやすさに感動する体験
・使用後に、友人や家族におすすめする体験
このように「UX」は、製品やサービスの使用前から使用後に至るまで、製品やサービスによってユーザーが得る体験価値のすべてを指す言葉です。
また、SNSで製品について発信することもUXの一部として捉えることができます。
UXとはユーザーの内側にある概念であり、同じ製品やサービスを使っていても得られるUXは、ユーザーごとに異なる特徴があります。
UIとは?
次に、UIとは何かについて説明します。
UIとは、「ユーザーインターフェース」の略で製品やサービスとユーザーとの接点(タッチポイント)のことです。
UIには例えば以下のようなものがあります。
・文字のフォント、色、ボタンといった画面の構成要素
・キーボード、マウスなどの物理デバイス
UIとは製品の使用時に、ユーザーが実際に見たり、触れたりするもの全般を対象とします。
UIは、UI/UXと表現されるように、UXとセットで扱われたり、混同されることがあります。
UXとUIは、密接に関わっているため、UXについて理解する上で、UIについて理解することはとても重要です。
UXとUIの違いは?
では、UXとUIの違いは何でしょうか?
UXとUIには大きく2つの違いがあります。
1つ目の違いは、対象期間の違いです。
UXでは、製品やサービスの使用前から使用後すべてを対象とするのに対し、
UIでは、製品やサービスの使用中のみを対象としています。
2つ目の違いは、視点の違いです。
UXを考えるときには、ユーザーにどのような体験を与えるか?という視点で考えます。
一方、UIを考える時は、ユーザーにとって使いやすいか?分かりやすいか?という視点で考えます。
このように、UXの方がより広い定義であり、UIを内包した考え方であると捉えることができます。
UXとUIの関係性
UXとUIの関係性に着目すると、UIは、UXを向上させるための要素だと言えます。
例えば、画面が整理され、分かりやすいアプリからは使いやすい、また使いたいと言ったポジティブな体験が生み出されます。
このようにUXとUIは、密接に関わっているためUXを考える上でUIは外せない要素となっています。
まとめ
- UXとは、製品やサービスの利用前後にユーザーが得る体験価値のこと。
- UIとは、製品やサービスと利用するユーザーとの接点のこと。
- UXとUIは、密接に関わっておりそれぞれの意味を適切に理解することが良いUXにつながる。
はじめてUXについて学ぶときは、本で学ぶことが有効です。
初学者向けの本を読むことでUX周りの知識を網羅的に学ぶことができます。
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